技術のための技術

そして今日のメインディッシュ。ROBODEX FORUM最終回 「脳とバイオロジーとロボット」。本当は1時からの「人工筋肉-高分子アクチュエータ」も予約していたのだけれど講師の都合で中止で残念。しかし、この最終回はそんなことを吹き飛ばすほどのフォーラムと…

「救世主フリット」の像

今さらながら『機動戦士ガンダムAGE』について、ちょっと思いついたことを書いておく。 放送中に視聴者からさんざん批判されまくったこの作品だが、最終回のラストシーンもやはりツッコミの対象となった。作中でひたすら敵ヴェイガンの殲滅を目指して妥協な…

古代史とか

日本古代史をサカナにして何かを語ろうとすると、特にネット上ではいろいろ面倒な論争に巻き込まれることがある。もともと史料が乏しい時代なので、史料と史料の隙間を論者の推論によって組み立てる部分が多めになり、いきおい論者の史観が強く出るからだろ…

可能性の獣

○ 「最新作『機動戦士ガンダムUC』にみる、根強いガンダム人気の秘密」 私もこの正月は『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』に耽溺しておりまして、1話から5話まで一気に見ました。いやー面白かった。 上記記事のように『「親から子へ、子から孫へ」的に旧…

ガンダム漬け(3)

昨日書いた『SEED』『SEED DESTINY』『AGE』の他にも、その合間に『ポケットの中の戦争』とか『00』(の一部)とか、今年は未見のガンダム作品をたくさん見ました。ネタだけは断片的に耳にしていましたが、知らない間にガンダムはずいぶん進化していたんだな…

ガンダム漬け(2)

昨日の続きで、個別作品の感想などを。 ○ 機動戦士ガンダムAGE あんまり評判のよくなかった『AGE』ですが、私は割と好きですよ。 何と言うか、「見やすい」んですよね。まず絵柄に強い癖が無いので絵面が見やすい(これは『SEED』と同時に見ていた影響もあり…

ガンダム漬け

結果的に、私の2012年はやたらガンダム漬けというかガンダム回帰というか、そういう一年になりましたなー。 一応、以前からそれなりにガンダム作品は見ているし割と好きでもあるのですが、シリーズ通して全話見たのはファーストとZのみ(あと宇宙世紀ものの…

ヤンキー化

朝日の朝刊。精神科医の斎藤環さんインタビュー。「自民党は右傾化しているというよりヤンキー化」「ヤンキーは『いま、ここ』を重視。長期的思考は苦手。」だから100年単位で考えなきゃならない原発に関しては「どうにかなるべ」で後回し… togetter.com/li/…

もっと苦しめ……?

日本人のグローバリストって、その活動を通じて、日本人の「グローバル化に対する倦厭感」を限りなく強化しているわけですから、そういう点でいうと「ガラパゴゼーションの旗手」なんですね。障壁強化、ごくろうさま! — 内田樹さん (@levinassien) 11月 27,…

母と娘とぬいぐるみ ~ SEEDからAGEへの名状しがたいバトンのようなもの

「コズミック・イラ70。『血のバレンタイン』の悲劇によって、地球・プラント間の緊張は一気に本格的武力衝突へと発展した。誰もが疑わなかった、数で勝る地球軍の勝利。が、当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまま、既に11ヶ月が過ぎようとしてい…

君が望む永遠

先日、2003年に放送された『君が望む永遠』というアニメを見ていました。同名のアダルト向け美少女恋愛ゲーム(いわゆるエロゲー)を原作とした作品ですが、自分一人ではどうにもならない板挟みの運命に翻弄され苦悩する四人の若者の心の移り行きが繊細に描…

同時代的な語感

……「リモコン」と言えば「リモート・コントロール」の略語であることは当たり前だと思っていた。ところが、『朝日新聞』2001年3月5日付夕刊11面の「基礎探語」欄に、「リモコン」の見出しで、以下のように書いてあった。 もちろん、リモート・コンピューター…

メモ

戦後日本の「自立」とアメリカについての、二つの見方。 ○ 笠井潔さん 2012.4.11-14 (http://matome.naver.jp/odai/2133435274559109301) ○ 内田樹の研究室 2012/4/13「沖縄タイムス・ロングインタビュー」 (http://blog.tatsuru.com/2012/04/13_1524.php) …

理論的道具

……俗に「運も実力のうち」などと言われるが、「実力」と呼ばれるものが評価されるも、されないも、「運」次第ではないか。(略)だが、運で得たにすぎない財産、名誉、知識…を、あたかもじぶんだけの努力で勝ち取ったと思っている人がなんと多いことか。 (…

モノに宿る物語

朝から九州新幹線で熊本へ。今日は高校演劇部の生徒たちを対象にした脚本ワークショップ。午前中は、ざっとギンギラの世界観を説明し、昼食をはさんで午後からは公演映像をみせながら細かく解説。…… (略) ワークショップの最後は、それぞれの学校ごとに課…

真田さん

『宇宙戦艦ヤマト』の主要クルーの一人である技師長・真田志郎は、科学者という設定のせいもあってか、キャラクターデザインは実直な人間を感じさせる比較的おとなしめで端正なイメージに抑えられていますが、実は科学に対して愛憎半ばする想念を強く抱いた…

スキャンダル

マスメディアを通じて定期的に行われるスキャンダルめいたもの。そのほとんどがわたしたちにとっては「どうでもいいもの」だ。 NHKの不祥事であろうと、堤義明の逮捕であろうと、あびる優の万引きであろうと、どうでもいい。 わたしたちはなんの関係もない部…

ボランティア

相川俊英『長野オリンピック騒動記』(草思社,1600円)を読む。NAOCの官僚主義もここまで徹底すると一つの美学であるなあ。ボランティア休暇を使わせて,県・市町村職員をボランティアにかり出すとは。それは職務命令であって,ボランティアとは言わないだろ…

習慣

要約すると、「長崎県民はホントにリンガーハットを支持しているのか?俺の聞いた話と違うじゃんか」問題に、一応のけりが付きました。謎が解けました。 えー要するに、リンガーハットが誕生して間もない頃は、「こんなのちゃんぽんじゃない」という反発する…

Mehr Licht...?

今・・・ちょっと暗い方を向きかけてるアナタ 暗い気持ちになりかけたら ぼんやりでもいいから ちょっと明るい方を見てみぃ 気持ちが少し軽くなるからさ 自分にも言い聞かせてるけどさ (明るいひかりの方へ / 今日から明日へ・・・ 2012/4/3) 自分の外側…

領域

今日、現場の資材倉庫周辺の敷地内での整理作業があった。 隣地境界付近のスペースは雑草が生えてくるのを防ぐために古いシートを敷いてあるのだが、それでも“雑草精神”に長けた雑草たちがシートをふくらませて生えていた。たろすけのグループ4人はそのシー…

東京・愛宕山の桜。海抜26メートルの小山ですが、自然地形としては東京23区の“最高峰”に当たるのだそうです。 1925(大正14)年に日本初のラジオ放送を開始した東京放送局(コールサインJOAK)は、この愛宕山に本放送施設を置いていました。現在跡地はNHKの放…

恐怖の桜

何故、こんなに桜に魅かれるのだろう? ソメイヨシノの花は、咲いても結実しない。 野性はニンゲンによって無理矢理に奪われた。 ソメイヨシノは、今や自分が咲くためだけに咲いているのだ。 そこがいい。 艶やかに咲き誇り、人の心を奪い魂を抜く、まったく…

爆弾低気圧

「爆弾低気圧」とはまたパンチのきいたネーミングですが。 強風をもたらしたのは「爆弾低気圧」(Yahoo/産経 2012/4/3) 日本列島に台風並みの強風や大しけ、大雨をもたらしたのは、短時間で急速に発達する「爆弾低気圧」だった。こうした低気圧が日本海で…

されどケーブル

携帯ケーブル ……携帯の情報をPCに転送して整理しようと思い。古いケーブルを引っ張り出してきて接続を試みるもうまくいかない。ウェブサイトで情報を見てみるとどうやらケーブルのバージョンが古すぎるようだった。以前持っていた携帯の内容は転送できたの…

ガンダムAGEのRPG

自然科学の斉一性原理みたいに、何故その原理が存在するのかはわからないけどそれを前提しておくとそのあとの説明が上手くいく、みたいな「とりあえず仮定する前提条件」がある。こうした原理は、後からそれ自体が根拠づけされる場合もあれば、根拠づけされ…

『帰ってきた天装戦隊ゴセイジャー last epic』

戦隊シリーズの人気作『侍戦隊シンケンジャー』ではTVシリーズ終了後、恒例の新旧戦隊VSシリーズとは別に、終了した戦隊の単独Vシネマ作品として『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー特別幕』がリリースされました。『シンケンジャー』の後番組『天装戦隊ゴセイ…

超世紀全戦隊(違)大集合

今年の6月に劇場公開された『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』を先日観ました。スーパー戦隊最新作『海賊戦隊ゴーカイジャー』のキーコンセプトである歴代35戦隊の揃い踏みと、既存の新旧戦隊VSシリーズに当たる「ゴーカイジャ…

“救世主”ガンダムの行く先は

『機動戦士ガンダムAGE』で主人公フリット・アスノ役を演じている豊永利行さんのブログより。 ガンダム…豊永はやらせていただいて、面白いなぁと思っています( ̄∀ ̄) 表現の自由でもあり解釈の自由でもありますから、様々な意見が飛び交って当然かと思います…

シンデレ~ラに呪われ~る

久しぶりに文明論めいた本を読みたくなって、中沢新一『人類最古の哲学 ─ カイエ・ソバージュ(1)』(講談社選書メチエ)を読んでいた。シリーズ講義録の第一巻として出版されたもので、レヴィ=ストロース等の構造主義人類学や南方熊楠の論考に依拠しつつ…