習慣

 要約すると、「長崎県民はホントにリンガーハットを支持しているのか?俺の聞いた話と違うじゃんか」問題に、一応のけりが付きました。謎が解けました。
 えー要するに、リンガーハットが誕生して間もない頃は、「こんなのちゃんぽんじゃない」という反発する人が多かったらしいのですが、それから20年の間に、長崎県民もあの味に親しんでしまったと。どうやらそういうことらしいです。
(略)

・「リンガーハット」は25年ほど前に、「長崎ちゃんめん」の名前で長崎市内に誕生。商品コンセプトは、ちゃんぽんとラーメンの味のいいとこどり(だから「ちゃんめん」なのか?)。つまり「リンガーハットのちゃんぽん」は、元々”既存のちゃんぽんとは違うものを”と意図して作られたものだった。
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・「長崎ちゃんめん」チェーン展開。
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・「ちゃんめん」という登録商標が先に存在していたため、店名を「長崎ちゃんぽん」に変えようと計画。
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・ところが、その動きに「長崎ちゃんぽん愛好会」が反発。あれが長崎ちゃんぽんの味だと思われては困ると抗議。地元の新聞紙面を賑わすほどの騒ぎに発展。
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・「長崎ちゃんぽん」への名称変更を断念、店名を「リンガーハット」に。
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・そして20数年後…。「リンガーハット」は、長崎県民にもっとも支持されるちゃんぽんに。

 なるほどです。学生時代(10年ほど前)に、長崎出身の友人から聞いた言葉、 「リンガーハットは本当のちゃんぽんじゃない。あれは、ちゃんめんだよ」のニュアンスがようやく掴めました。

長崎県民とリンガーハット / 雑記帳 1999/4/2

 文化というのは天与の資質とか遺伝とかではなくて「習慣」で出来上がっていくものなんだなぁ、ということがよくわかる逸話です。