ボランティア

相川俊英『長野オリンピック騒動記』(草思社,1600円)を読む。NAOCの官僚主義もここまで徹底すると一つの美学であるなあ。ボランティア休暇を使わせて,県・市町村職員をボランティアにかり出すとは。それは職務命令であって,ボランティアとは言わないだろう。だけど,その類の話は,国立機関に席をおくと日常茶飯事のように感じる。インターネットだって,ボランティアという美名のもとに強制労働を強いられる人たちによって支えられているのだ。……

わかば日記 1998/2/19

「ボランティア=無償労働」というだけの観念を機械的に適用するならば、事実上の指揮命令関係の下にある被支配的労働をも“自発的無償労働”に含めることが出来る……ということになるんでしょうか。それから十年以上を経て、災害支援のボランティアやNPO等が一般化した今では、このへんは果たしてどう判断されるんでしょうね。