クルマだけ

今年は、4/14 ~ 20 が知る人ぞ知る 科学技術週間 でした。

そして、21世紀にもなってもはや懐かしい響きさえする、科学などという言葉をぬけぬけと看板にできる場所はやっぱり筑波しかないと思います。

学生時代にはあまり気にもしていなかったのですが、特に例のつくばエクスプレス開通以来、基本的に素朴さとテンションの低さが持ち味のこの街も広報に力を入れるようになってきているようで、久々につくばセンターに降り立つと、あちこちに研究機関公開のポスターが貼ってありました。
(略)
……まず初めにどうしても注意点があります。
それは、
 自動車がないとつくばは(特に研究所群は)回れない ということです。
研究学園都市はモータリゼーション前提に設計されているので、つくばに「住む」ならともかく、「遊びに来る」なら、車がないとほとんどどこにも行けません。近隣なら車で来るか、レンタカーを利用するのが現実的でしょうか。科学技術週間の間は、無料循環バスも動いているようですが……

聖都へ、再び(広報五速 2008年5月13日)

 もともと研究学園都市の構想は高度成長とモータリゼーション全盛の1960年代に企画設計されたものなので、郊外の広い敷地を生かして大規模な地域開発をするとなると、どうしてもその時代の前提条件を当てこんでしまうのでしょう。
 筑波とはちょっと違いますが、以前に某所の流通団地付近に勤務していた時、車通勤前提の全体設計という点で同じような感慨を抱いたことがあります。敷地面積の上で十分な駐車スペースが取れ、しかもそこに往来する個人が常に自家用車を運用することを当てに出来る「大人だけの」都市ならば、いちいち鉄道などを敷設せずにインフラ整備・運用が安上がりに済むほうを選ぶでしょう。ある意味で単機能の「都市」だからこそ出来る施策だと言えるかもしれません。