うちの○○に限って

機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の最初の放送時に、楽しい各話レビュー「ルナマリア様がみてる」を書いていた方の日記より。

先日、久しぶりに「ルナマリア様がみてる」を更新したのだが、
予想通り「このままハルヒのレビューでいきましょう」というご意見を頂く。
しかし、残念ながら、その期待に添えることはできない。
ガンダムの場合はアニメが原作なので、どのようなデタラメを書こうが、
「個人によってはそういう捉え方もある」と言い訳ができるが、
原作が小説のハルヒの場合、下手なことを書いてしまうと、
「長門はそんな子じゃない!」と抗議を受けること必至である。

ハラヒロミ 日記 2006年7月13日

 そういうのありますなー。原作を知らずにアニメ作品を見た限りでの感想として何か書いても、「いやここは原作ではこうなっていてそっちのほうが正しいからおまえのの感想は間違っている」とかっていうやつ。知らんがな。
 ただ私自身は原作もののアニメをあまり見ないので、同じようなことをむしろシリーズものの続編や新作についての感想でよく見かけます。その作品自体についてではなく前の別作品との比較を先行させて、「いや前の作品はこんなふうになっていなかったのでこれはおかしい」というようなやつ。複数の作品を比較すること自体は別にいいんですが、前の作品(=見る側がより馴染んでいる作品)を無条件に「正しい判断基準」にしてしまうと、「ライダーキックと叫ばないので奴はライダーじゃない」(平成第一作の時に本当にあったタイプの批判)とか、「ガンダムにドワーフが出演していること自体がおかしいのであれは評価に値しない」(例のアレ)みたいに、うちの○○(シリーズ名)に限ってあんなことをするはずがない、だから△△(シリーズ新作)はダメだ、というよくわからない批判が出たりするんでしょうな。過去の“権威”にしがみつくのと構造はよく似ていますが、ライダーはみんな“てつを”みたいじゃなきゃダメとかジオニズム成分が足りないとかギャルゲー並みに女の子ばっかり乗っている船でイスカンダルなんて行けるわけないだろうとか、要は新旧を比較してるんじゃなくて前の作品「しか」見ていないんでしょう。だったらおとなしく前作だけ見てろよ。