自然

……昨年(6月)に引き続き、国土交通省京浜河川事務所の主催で「川の通信簿」による親水空間の点検が行われ、兵庫島河川公園、狛江水辺の楽校、かわさき水辺の楽校、滝合水辺の楽校(予定地)、あきしま水辺の楽校、福生南公園の6地点をマイクロバスで回った。
(略)
かわさき水辺の楽校…整備が終了して半年が経ち、辺りは草に被われてきたが、人工的な水辺公園であることに変わりはない。そして何よりも、多くの人が水辺の楽校とはこういうものだと信じ込んでしまうことがおそろしい。

多摩川散策日記 2003年8月26日

 最近よく話題になる「生物多様性」なんかもそうですが、人の手を加えない自然は必ずしも人間に“やさしい”ものばかりとは限らないわけで、そこに人工的に整備しコントロールされた「自然」を求めるという、いささか矛盾めいた発想も生じてきます。でもその矛盾は、人工的な環境によって得られる生活・生存の安楽や快楽と、人工的な環境によって損なわれる生活・生存の条件との間に、どうやってバランスを取っていくかという試行錯誤やせめぎ合いの現われなのでしょう。