Web上のことば

 今日は「保護者の勉強会」の日でした。毎月1回、生徒と一緒に登校、親として大人としての「勉強」をしていただきます。
 今日のテーマは「ケータイ」でした。私は、いちおうそういう世界に精通している者として、いろいろなトラブルの可能性とその対処法を説明しました。
 その基本にあるのは、次のような考え方です。
  • 全ての子どもが高校生になった時には100%ケータイを持つ。
  • ケータイを持つと100%トラブルに見舞われる。
  • メールや掲示板に書いたテキストは100%永遠に残る。
  • ケータイやネットの世界は決して匿名ではなく逆に100%足がつく。
  • 最初の3ヶ月はケータイ依存になるが100%飽きる。
  • 子どもたちをこういうリスクにさらしているのは100%私たち大人の責任である。
 ちょっと極端ですが、まずこういう発想が親にも子どもにも必要です。単なる「対症療法」ではダメだという話をしました。

「チェーンメール」という文学(笑) ─ 不二草紙 本日のおススメ 2010/5/22

 このうちの3番目と4番目は、ケータイを含めたWeb利用が基本的に話し言葉ではなく書き言葉=テキストベースである(電子ドキュメントとして足跡が残る)ということに由来しており、2番目はそのテキストベースのコミュニケーションが話し言葉同様の気軽さで行われることに由来することが多いのだろうと思います。Web上では言葉の使用が話し言葉と書き言葉のハイブリッドという性格を持っているために、話し言葉のようにすぐに風に吹かれて消えてしまうかのような気やすさで書いてしまった言葉が、思わぬ形でWeb上にずっと残り続けたり、予想外の望まぬ方向に拡散してしまう、などといったことも起こりえるわけです。