翻訳

 某国営放送の英語トーク番組を観ていたら、絵本の翻訳をされる女性が登場。擬態語の翻訳にはとくに苦労されるとか。『大きなかぶ』というお話では、なかなか抜けない巨大なかぶを引くために、たくさんの人や動物が集まってきます。ところが抜ける瞬間の音は、

 POP!と大きな文字で表わされているだけ。翻訳家は“なかなか抜けない大きなかぶが抜けたのだから”と解釈し、ばひょお~~ん!という日本語を当てました。

 私に言わせると、何てセンスの無い人なんだろう・・・。巨大なモノでありながら期待を裏切って、瓶のコルクが抜けるような可愛らしい音。しかし遠くまで聞こえる大きな音だった。という行間が読み取れていません。この人、アニメを見たことないのかしらん?それを自慢げに話していたのには閉口。

ポン! ─ ねも艦長の部屋/日々思うこと 2004/5/25

 ……でもまあ、翻訳ってもともと翻訳者なりの“解釈”が介在するものですし、ましてや擬音のように感性的な契機が強く働くところでは、どうしても人毎に異なる捉え方になるのは仕方ないんじゃないかなー、という気はします。