みゆき節
pen*さん曰く、
「中島みゆきって、砂漠みたいな歌を歌う人でしょ?」
的確な表現と言えないこともありません。
(北京飯店.jp 営業日誌 2002年3月1日)
さ、砂漠て。でも言いえて妙……のような気がしなくもないところが怖いです。
以前、なぜか自己啓発なんちゃらみたいな会合に出席したことがあって(別に自分から進んで行ったわけではないのですが)、その時に講師の人が「これはあなたたちの歌です」みたいな勢いで、中島みゆきの歌を紹介していました。
何の曲だったかというと、TOKIOへの提供曲をセルフカバーした『宙船』。
ニコ動に上がっていた動画には「サラリーマン向け応援歌」なんてタグがついているものもありましたが、まさにそんな感じの曲です。世知辛い世間という砂漠を彷徨う孤独な旅人の胸の中に、世間様から見たらちっぽけかもしれないけれどかけがえのない矜持をかきたてる ── 『プロジェクトX』の主題歌として有名すぎるほど有名な『地上の星』以来、中島みゆきの歌はそんな方向でも受容されることが多くなったようです。